能面に寄せる思い

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    昔の客間で、今は私の寝室となっている部屋に、能面が飾ってある。

     

    父が存命中、友人から頂いたものである。

     

    その友人が自分で彫られた能面である。

     

    ある企業の経営者でいらっしゃったが、芸術に造詣の深い方であった。

     

    父の死の床が、この能面のある部屋であった。

     

    それまで意にも介さなかった能面であるが、父に最後の別れを告げるとき、初めて能面を意識した。

     

    うまく表現出来ないが、能面に深く感ずるものがあった。

     

    それ以来、私はこの能面を見ると不思議と落ち着く。

     

     

    ずっと能面を見ていることがあり、今でもしばし能面の前にたたずむ。

     

    能面は見るときの気持ちで表情が色々変化するが、見る角度によっても、表情が変化する。

     

    少し下から見た能面は、正面とは全く異なった表情である。

     

     

    横から見た能面も別の表情を見せる。

     

     

    私はこの横顔が好きだ。

     

    理由はわからないが、この能面は私にとって守り神のような存在である。

     


    コメント
    はじめまして。
    今日のブログ記事、何度も何度も読み返しました。
    能面も色々な見方があるのだなと思いました。また、見る角度でも確かに表情が違いますね。今度、どこかで能面を見る機会があったら、ゆっくり鑑賞してみたいです。
    大切にされていらっしゃるもの、ありがとうございます。
    安芸ときたまごさん
    コメントありがとうございます。
    能面は日本の伝統文化の奥の深さを表す一つの象徴かもしれませんね。
    私は興味も何もなかったのですが、父の死と一緒に迎えたというだけで、心に響くようになりました。
    どうしてそうなったのか、私にもわかりません。
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